東京都のK様より、Fishman Prefixの改造依頼を承りました。2003年製のTaylor 714ceに取り付けてあるFishman Prefixです。アンダーサドルのピックアップとコンデンサーマイクをミックスして出力するようになっています。
今回はこのコンデンサーマイクの入力の部分を切り離し、TSピックアンプシステムのダブルピエゾを取り付けました。この改造は以前にも行ったことがあります。
以前と同じようにゲインを合わせるためのプリアンプを付けましたが、今回はゲインが合わず回路定数をいくつか試しました。その結果入力抵抗と帰還抵抗の割合によってかなり音量や音質が変化することが分かりました。
覚書として試した抵抗値を書いておきます。
入力抵抗 | 帰還抵抗 | 考察 |
2.2k | 10k | 音が小さすぎる |
1k | 10k | 低い発信音が出る |
510 | 51k | 音が大きい |
25.5 | 51k | 音が大きすぎる |
0 | 51k | 高い発信音 |
2.2k | 51k | やや小さいが許容範囲 |
ということで、今回はやはダブルピエゾからの音がやや小さめですが、音質的にも許容範囲だったので、2.2kと51kで行くことにしました。コンデンサーマイク部分を乗っ取るのでインピーダンスの問題でこの辺りが良いようです。
それでは一発録りのサンプルです。適当に弾いています。最初は既存のアンダーサドルのみ、中程はTSピックアップのダブルピエゾのみ、最後はバランスを中央付近にしたミックス音です。その他イコライザーやボリュームレベルはすべて中央にセットして録音しました。録音した後に気づいたのですが、ミックスした音はもう少しダブルピエゾ寄りに調整すれば良かったかもしれません。
アコギ用のピックアップはコンデンサーマイクよりも、こうしたピエゾ素子のほうが良いですね。
今回はご依頼ありがとうございました。