結論からいいますと、コンタクトピエゾの台座はアルミ板で落ち着きそうです。
ピエゾの上を指で抑えると低音と適度な音の厚みが生まれ、抑えない時と比較してバランスが良くなるということ、貼り付けたことがある方ご存知だと思います。これは指が支点となりトップの振動を効率よく拾うことができるようになるからです。
この支点部分を貼り付け側に持ってくることができれば、特にピエゾの上から圧力を加えなくても効率よく振動エネルギーをピエゾ素子に加える事ができると考え、台座の材質と貼り付け方を色々試みてきました。
ピエゾの貼付け方は奥が深いです。貼り付け方次第ではコンデンサーマイクで拾ったような音をピエゾだけで出すことも可能だと思います。実験を繰り返す中でピエゾの台座としての材料はアルミが良いこと、そしてピエゾに合う調度良いアルミ板の厚さがあることを突き止めました。そのアルミの密着度合いが音にかなり影響しますし、ピエゾの金属部分とアルミを貼り付ける接着剤も音質を左右します。
これまで様々な材質を台座として実験してきました。大きさ厚さ台座に貼り付ける際の接着剤等も色々変えてきましたが、これでしばらく落ち着けそうです。
このようにして作られたコンタクト・ピエゾは、貼り付けた後その上を指で抑えてもあまり音が変化しません。つまり指や他のもので上から圧力を加えなくてもトップの音を効率よく拾う構造になっています。
ということでアルミ板を台座にしたピエゾ素子を今後使用することにしました。TSピックアップシステムの全シリーズをこのアルミ板ピエゾに変更したいと思います。