アルペジオは和音を構成する音を1音ずつ弾いていく演奏方法です。時に2本同時や3本同時に弦を弾く場合もあります。またアルペジオには色々なスタイルがあります。幾つか挙げますと下記のようなものがあります。
- ピックを使ってオルタネイトで弾く方法:ピックを弦の上からと下からを交互に弾きます。
- ツーフィンガースタイル:親指と人差し指を主に交互に使って弾きます。
- スリーフィンガースタイル:親指と人差し指と中指の3本を使います。
- フォーフィンガースタイル:親指と人差し指と中指と薬指の4本を使います。
特に拘りや問題がなければ、フォーフィンガスタイルをお勧めします。最も表現力があるスタイルで、応用も効きます。最初は薬指がうまく動かなかったり、手首が安定しないで狙った弦をうまく弾けなかったりするかもしれませんが感覚を掴めば正確に弾けるようになります。また安定させるため小指をギターのボディに付けて手首を安定させて弾くのも良いですが、できれば小指は付けずにアルペジオを弾けるようになりましょう。
右手の練習
まずはEコードのみで右手の練習をしましょう。6~4弦は親指で、1弦は薬指、2弦は中指、3弦は人差し指で弾きます。
アルペジオのパターン1
前回のストロークで覚えたコードをアルペジオで弾いてみましょう。最初はB321のパターンです。B(ベース音)を親指、3弦を人差し指、2弦を中指、1弦を薬指で弾きます。
繊細であると同時に芯のある音を出すようにしましょう。それぞれの指で弾く音量が同じになるようにします。特に3弦が強くなる傾向があるので、均一に弾けるようにします。このパターンの中で3弦を弾く人差し指は斜めに入ると爪が擦れる不快な音が出てしまいます。これは3弦は巻き弦になっていて、しかもその間隔が狭いので高音の擦れる音が出やすいからです。3弦の爪が擦れる音が出ないように弦に対して幾分垂直に入るように弾くと良いかもしれません。リズムにも注意を払いましょう。弾く間隔はすべて同じになるようにします。
コードチェンジをするとき音が切れないように小節の最後に弾いた1弦の音が途切れないようにして次のペース音を弾きます。例えばDmからGにチェンジするときDmの最後に弾く1弦を押さえている人差し指を離さないで、次のGの6弦を薬指で押さえベース音を弾くようにします。
【ポイント】
- それぞれの音が同じ音量になるように
- 3弦から不快な音が出ないように
- リズムを大切に
- コードチェンジするときに音が途切れないように
最初にベース音を弾き、そのあとにリズミカルに指をはじきましょう。
アルペジオのパターン2
B123のパターンです。注意点はパターン1と同様ですが、特に小節の最後の3弦の音が切れないようにしましょう。
アルペジオのパターン3
B3231323のパターンです。弾き語りの時によく使われます。
3弦を多用するパターンですが、パターン1の注意点と同様3弦の摩り音が出ないように弾きましょう。このパターンのように同じ音が繰り返し出てくる場合はすべて同じ音量よりも幾分3弦の音を小さめに弾いたほうが綺麗に聞こえるかもしれません。
アルペジオのパターン4
1弦と2弦を同時に弾きます。ピアノ伴奏の曲をギターで弾くときによく使われるパターンです。
特に1弦と2弦の音量を同じになるように、中指と薬指が同時に弦を弾くようにします。
アルペジオのパターン5
3連のアルペジオです。
リズムの取り方が少し難しいかもしれませんが、音が等間隔になるように練習します。滑らかに弾けるようになるまで繰り返し練習します。
アルペジオのパターン6
一般的に3フィンガーアルペジオと言われていますが、厳密にはフォーフィンガーアルペジオと言ったほうが良いかもしれません。1拍目を伸ばすのを忘れないようにしましょう。4弦を弾くときも親指を使います。
この他にも沢山のパターンがありますが、基本的に右手の全ての指が独立して動くように練習します。また音が途切れないようにリズムを正確に弾くことです。基本は重要です。ここで変な癖が付いてしまうと後で修正するほうが時間がかかるので、焦らずゆっくりと確実に練習しましょう。
アルペジオのパターン7
一定の親指のパターンを練習します。4弦は人差し指で押さえます。必要に応じて5弦は薬指と中指で押さえてゆきます。右手はすべて親指で弾きます。
このパターンを中心に、親指を弾いた後、2弦を人差し指、1弦を中指を加えて練習します。
親指を弾いた後に、3弦を人差し指、2弦を中指、1弦を薬指を加えて練習します。(パターン1やパターン2やパターン5の応用)