2チャンネルシステムで、最強の組み合わせは、Sunrise(サンライズ) S2ですが、値段が高く導入コストがどうしても高くなってしまいます。中にはマグネットそのものがサウンドホールを塞いでしまうので、見た目が好きではないという方もおられるでしょう。ナイロン弦のギターですと、マグネットを付けること自体が不可能になります。
マグネットを使わなくても太く存在感のある音を出したいという要望にお応えして、アンダーサドル型のと組み合わせる2チャンネルシステム・アンダーサドル用を作ることにしました。
まず2チャンネルシステムのマグネット側を2.5mmのフォーンジャックが入るようにして、アンダーサドルのピックアップを繋いでみました。するとまず感じたのは「音が硬い」ということです。これはアンダーサドル独特の特性なのですが、弦からの音をダイレクトに拾いすぎてプリプリした音になります。さらにアンダーサドルからの音は各弦のバランスが悪く、今回は1弦と6弦が大きく、2弦が小さいという感じでした。
仕方がないので、何度かアンダーサドルの凹凸を平らになるようにヤスリで磨きました。ちょっとした圧力の違いでアンダーサドル型のピックアップ音の大きさが変わります。極力ブリッジとピックアップとサドルが平らになるようにする必要がありそうです。
高音が出すぎるので、思いっ切ってプリアンプの定数を変えて高音をバッサリカットしました。これで高音部は貼り付けピエゾ、低音部はアンダーサドルという感じで出したところ、バランスが良くなってきました。さらに出音が大きすぎるので、貼り付けピエゾの4分の1程度のゲインにしました。
まだ問題があります。ハム音です。貼り付けピエゾやマグネットでは全く出なかったハム音が出ます。これは購入したアンダーサドルのインピーダンスが高いのと、形状が外来ノイズに弱いことが考えられます。それで2.5mmのフォンジャックを廃止して、基板に直結してGNDを強化しました。結果かなり改善が見られました。
以下の点に注意を払えばアンダーサドルの2チャンネルシステムはうまくいきそうです。
- アンダーサドルのピックアップをできるだけ平らに接触するようにする
- 高音をカットする
- 出力が大きいのでゲインを4分の1にする
- ノイズ対策のために基板に直結する
比較のためにサンプルを録りました。
まだまだ試作段階ではありますが、これからさらに改良を加えていきたいと思います。