基板を切削する時にZ軸のずれは、面積が多いほど難しくなります。エンドミルが届かなかったり、逆に深く掘りすぎたりする部分が出てしまいます。そこでCandleに搭載されているHeightmapを使い、基板表面のZ軸方向への歪みを予め記録し、それをもとに修正して切削することにします。
事前にコントローラーに搭載されているArduinoのA5端子検出用のワニ口クリップを配線しておきます。
このプローブ端子はArduinoのA5ピンから直接引っ張ってくるか、CNCシールドに配線がある場合はそこから取ります。新しいCNCシールドの場合はプローブ用の端子があるようです。Arduino Uno用の少し古いCNCシールドですとSCLという端子になっていましのでそこから配線します。SCL端子の近くにGNDもあります。
このA5端子とGNDとの接触をCandleは検出できます。「Z-probe」ボタンを押せば、プローブがGNDに接触したところで止めてくれます。Heightmapはこの検出を連続的に行い、Z軸の位置を読み込んで行く機能です。
Heightmapを使う方法
- probe(今回はワニ口クリップ)を取り付る。
- Candleを起動して、切削したいGコードを読み込む。(ファイルを読まないとHeightmapの項目がアクティブになりません)
- 左下を原点として「Zero XY」して、「Z probe」でZ軸を基板の表面に持って行き「Zero Z」でZ軸の基準とする。手動で行う場合もZ軸は基板から1mm以内にしておかないとエラーになるようです。
- Heightmapの「create」ボタンをクリック。
- 下にHeightmap settingが表示されるので、この部分で初期設定を行う。「Auto」をクリックすることでGコードの範囲を自動的に設定することができます。
- Heightmap settingの「probe」ボタンをクリック。Z軸は0のままでOKです。「probe」ボタンをクリックすると1mm上昇してから計測を始めます。
- 「Edit mode」をクリックし再びGコードを表示させる。
- ワニ口クリップを外す。
- 「use hightmap」にチェックを入れら切削。
これでHeightmapを使って基板を切削することができます。これまで面出しに苦労していたのがウソのようです。