酒井 誠・ギタリスト Makoto Sakai

ギタリスト・酒井 誠ーMakoto Sakai。ZZLの主催者。  初心者歓迎:TSギター教室。

TSピックアップ取付情報

2008年03月20日 Taylor614 東京都、Mさん。

2020/05/29

東京都からMさんがTSピックアップシステムを取り付けにきてくださいました。テイラー614とテイラー714を持ってこられましたが、614のほうに取り付けることになりました。

珍しい黒の614です。サイド・バックはメイプルで音は比較的タイトな音が出ていました。 このギターにはテイラー独自のESピックアップシステムが付いていて、雑誌等には高い評価がされているシステムですが、彼はこのシステムには満足できず、その後、マッキンタイヤのGF-30を取り付けられましたが、それでも十分なサウンドを得ることができなかったそうです。 それで、TSピックアップシステムを取り付けることになりました。

Taylor614ラベル

TSピックアップシステムは、本来マグネットを含めた3つのピックアップシステムを、プリアンプ・ミキサー回路によってモノラル出力するシステムですが、弾き語り系の彼の場合は、マグネット無しの音のほうが好みであることが分かりました。押尾サウンドやマイケルヘッジス等、タッピングを多用するにはマグネットが必要かもしれませんが、今回このテイラー614に取り付けてみて、マグネット無しでも十分行けることを確認できたのは大きな成果でした。結論として、弾き語りやレギュラーチューニング中心の場合は、マグ無しでも十分です!

Taylor614基板

ESピックアップシステムやマッキンタイヤのGF-30でも満足できない、プロフェッショナルな耳を持つ方にも十分満足のいけるシステムであるという高い評価を受けることができ、大変良かったです。 彼はしばらく弾いてみて、良い結果が得られたら、「持っているギターをすべてをTSピックアップにする」と言っていました。 今日は本当に有意義な時間をすごす事ができました。ありがとうございました。


3月31日、Mさんからピックアップのサンプルをいただきました。 まず、ファイルサイズの関係で送っていただいたWAVファイルをMP3にしてみました。 マッキンタイヤ GF-30のの音です TSピックアップシステムの音です。 他のピックアップよりもナチュラルでアコギらしいエア感を拾っていることが分かります。前システムでまだ詰めが甘いですが、十分使えます その後、システム2に取替え調整しました。調整の時のファイルをそのままあげておきます調整中の音ですが音の変化について参考になると思います。アレシスのミキサーのライン直録りで、トーンコントロールはすべてフラット、エフェクト類は一切使っていません。 Taylor614で即興(その1) その後低音が少しブーミー気味になっているのを回路で改善。 Taylor614で即興(その2) そしたら今度は、高音が出すぎたようなので、コンタクトを少し下げました。 Taylor614で即興(その3) まだ出過ぎているので、また少し下げました。 Taylor614で即興(その4) 変な固有振動があるので、基板の位置を変え調整しました。 Taylor614で即興(その5) 最終的にネックブロックの下側にシステム2の基板を配置することにしました。ギターの構造や大きさによって、ベストポジションがかなり変化することがわかりました。このネックブロックの裏側は、どのギターでも比較的定常波の節の部分になり、良好な音質を得られやすいことを確認できました。ちなみに、この改良版システム2とシステム3は、ボリュームを手で回せるようにしてあり、調整が比較的楽にできました。

Taylor614取付Taylor614取付

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