突発性難聴3~8日目:徐々に聞こえるように、そしてMRI。
3日めから徐々に周囲の音も聞こえるようになってきました。しかし夜静かになると耳鳴りがすごいです。
4日目から7日目、調子よかったり悪かったりしますが、平均的によく聞こえるようになってきました。
そして8日目、再び検査のために病院へ。
MRIと聴力検査
まずMRI。20分位でしょうか、グァングァン音のする電磁波の中に入って微動だにせず寝ている検査です。痛くも何ともありません。次に聴力検査を受けます。すでに3回目なので慣れてきました。前回聴こえなかった音も聴こえます。そして結果を聞きに受診します。
診察の結果
異常なしです。聴力もほぼ正常な耳と同程度に聞こえているとのことでした。医師いわく「ここまで回復する人も珍しい」とのこと、念の為にあと数日薬を飲んでくださいとのことでした。そして1ヶ月以内に再び聴力検査を受けて問題なければ完治みたいです。
突発性難聴になって学んだこと
突発性難聴は治療を開始するのが早ければ早いほど、治癒率が高くなります。私は片耳の聴こえが悪くなり、音が変だと感じた時、これはもしかしたら「突発性難聴かもしれない」という予備知識がありました。このおかげですぐに行動ができたと思います。
それで普段からこうした病気に対するある程度の知識を持っていることは助けになります。
これまで耳から入ってきた音がどのように脳に伝わり処理されるのかを知っていましたが、その仕組を体感できたのは今後役に立つかもしれません。
音の処理をする器官はとても複雑です。振動を細かな周波数に分解して、それを神経細胞によって脳に伝えます。突発性難聴によってこの神経に近い部分の蝸牛が何らかの影響で正常に機能しなくなり聞こえなくなるという感覚が分かります。耳鳴りは耳が鳴っているというよりは脳のノイズのようなものですね。聞こえないから脳は聞こうとして感度を上げ結果としてノイズが増えて耳鳴りになる感じです。
特定の音が聞こえ始めると、その部分のノイズが消えていきます。ほとんど聞こえない時には、あらゆる周波数のノイズがちょうどホワイトノイズのように耳鳴りとして聞こえていました。耳鳴りの音の数も聞こえるにしたがって減っていきました。まだ耳鳴りは完全に収まっていませんが、耳には周波数を分離する機能があって、それぞれの周波数に応じた神経網があり、その刺激を脳が受け取ります。脳はある周波数を受け取れない場合、その周波数の感度を持ち上げるようです。ちょうどグラフィック・イコライザーのようにです。
ですから音の判断をしているのは単なる鼓膜の揺れではなく、そうしたパルス的に入ってきた音の情報を脳が如何に処理するかによってかなり聴こえ方や音の印象が変わってくるように思われます。
突発性難聴自体は不快な経験でしたが、これを通して音に対する認識と脅威を改めて感じています。音自体は物理的な空気の振動や物の振動ですが、それらを聞いて分析する能力は非常に複雑な耳の仕組みと脳に依存しています。