30.TSピックアップシステムの取り付け方
2024/08/04
最新のTSピックアップシステムの取り付け方を参考までにここで紹介しておきます。システム3LVWをアストリアスGRAND SOLO SRに取り付けました。サンプル音もありますので参考にして下さい。
エンドピンジャック用の穴開け
海外から取り寄せた専用のリーマがあるのでそれで開ければ100%綺麗に開けることが可能です。専用リーマで開ける場合は養生テープは使いません。使うと剥がす時にMartinのギターなどは微妙に装飾のプレートが剥がれてしまうことがあるからです。通常のリーマで広げる時は慎重に少しづつ、可能ならば内側からもからも開けると平行が保たれます。 ドリルで開ける場合は、中心がぶれてしまいますので、いったんストラップピンの穴を木片とボンドで塞ぎ3mm程度の下穴を開けてから行います。
コンタクトピエゾの貼り付け
今回取り付けるシステム3LVWです。このシステムの特徴は何と言ってもWピエゾです。長方形の細長いシングルピエゾバージョンも引き続き販売しています。貼り付け方が簡単なのはナット直下に貼るシングルバージョンですが、このWピエゾバージョンのほうが貼り付け方が決まれば、そのギターのエア感を出すという点では上です。
貼り付け位置に決まりはありませんが、多くの場合Xブレーシング延長線上のボディのくびれ側に貼ると良い結果が得られます。
実際には裏から貼りますが、表から見るとこんな感じです。
貼り付け位置が決まったら、両面テープで2つのピエゾを貼り付け、その上から付属のアルミ箔テープで張り付けます。(アルミテープは音色の好みによって貼りつけるかどうか決定します。最新のTSピックアップシステムはアルミテープなしで最大のパフォーマンスを得られるように改良されています。)
実際にはアルミテープを後から張るのは大変なので一緒に張り付けてしまいます。アルミ箔テープを貼らない場合はできるだけブレーシングに沿って貼るようにします。
本体ボリューム基板の取り付け
ボリュームをコントロールできるように、しかも正面から目立たない場所に取りつけます。マグネットを取り付けることを考慮して、その分のスペースをあけておきます。
本体のボリューム基板は、多くの場合ブレーシングにぶつかってしまいますので、ブレーシングの厚さまで両面テープを重ねてカサを稼ぐか、木のスペーサーを入れて高さを合わせるようにして貼り付けます。今回は木片を本体にホットボンドで張り付けて取り付けました。同様にサウンドホールの反対側にマグネットボリューム基板を取り付けます。
電池と、コンデンサーマイクを張り付ければ出来上がりです。配線が長めになっていますので、適当に養生テープで止めてふらつかないようにします。
システム3LVWが取り付けられたアストリアスGRAND SOLO SRです。
このシステムの特徴は、コンデンサーマイク、コンタクトピエゾ、マグネット(サンライズ)、全体のボリュームをそれぞれ手元でコントロールできる良さがあります。
サンプル音
最後にその特徴を生かして、それぞれの割合を変化させながらサンプルを録りました。リバーブ等のエフェクターは一切使用していません。LINEから一発録りです。 アストリアスGRAND SOLO SR+TSピックアップシステム3LVWの音
コンデンサーマイク100% マグネット(サンライズ)0% Wコンタクトピエゾ0%
コンデンサーマイク0% マグネット(サンライズ)100% Wコンタクトピエゾ0%
コンデンサーマイク0% マグネット(サンライズ)0% Wコンタクトピエゾ100%
コンデンサーマイク100% マグネット(サンライズ)100% Wコンタクトピエゾ0%
コンデンサーマイク0% マグネット(サンライズ)100% Wコンタクトピエゾ100%
コンデンサーマイク100% マグネット(サンライズ)0% Wコンタクトピエゾ100%
コンデンサーマイク100% マグネット(サンライズ)100% Wコンタクトピエゾ100%
コンデンサーマイク100% マグネット(サンライズ)50% Wコンタクトピエゾ100%
コンデンサーマイク50% マグネット(サンライズ)50% Wコンタクトピエゾ100%
コンデンサーマイク50% マグネット(サンライズ)100% Wコンタクトピエゾ50%
組み合わせは無限にあります。TSピックアップシステムでぜひお好みの音を探求してみてください。