Grbl 0.8をGrbl 1.1にする。
2019/07/25
CNC2417に入っていたGrbl 0.8は古いので、Grbl 1.1にしてみました。CNC2417に搭載されているArduinoはArduino Nano互換機で、ATmega328Pにはブートローダーが入っていますから、そのままGrbl 1.1にできます。
Grbl 1.1にする方法は下記の通りです。
- Arduino IDEのシリアルモニターを使ってGrbl 0.8の設定をバックアップしておく
シリアルモニタのコマンドラインから「$$」を入力して出てくるテキストを保存しておきます。 - CNC2417のクラウドからGrbl 1.1のソースをダウンロードする
http://bit.ly/CNC2417instructionsSoftware - GrblをArduino IDEのライブラリーに登録する
場所はC:\Users\hogehoge\Documents\Arduino\libraries\grbl
です。 - Arduino IDE起動し
「ファイル」>「スケッチ例」>「grbl」>「grblupload」でスケッチを開きます。 - 開いた新しいArduino IDEで
「スケッチ」>「マイコンボードに書き込む」
メモリーが残り少ないという趣旨のメッセージが出ますが、ギリギリ入るようです。 - Arduino Nanoをリセットする。
リセットボタンがあるので、それを押します。 - 再びArduino IDEのシリアルモニターバージョンを確認します。このようになっていました。インストール直後の設定値は以下のようになっていました。
Grbl 1.1f ['$' for help]
$0=10
$1=25
$2=0
$3=0
$4=0
$5=0
$6=0
$10=1
$11=0.010
$12=0.002
$13=0
$20=0
$21=0
$22=0
$23=0
$24=25.000
$25=500.000
$26=250
$27=1.000
$30=1000
$31=0
$32=0
$100=250.000
$101=250.000
$102=250.000
$110=500.000
$111=500.000
$112=500.000
$120=10.000
$121=10.000
$122=10.000
$130=200.000
$131=200.000
$132=200.000
ok - 設定ファイルを必要な部分をもとに戻します。
Grbl 1.1f ['$' for help]
$0=10
$1=255
$2=0
$3=4
$4=0
$5=0
$6=0
$10=3
$11=0.010
$12=0.002
$13=0
$20=0
$21=0
$22=0
$23=0
$24=25.000
$25=500.000
$26=250
$27=1.000
$30=1000
$31=0
$32=0
$100=400.000
$101=400.000
$102=400.000
$110=1500.000
$111=1500.000
$112=1500.000
$120=1000.000
$121=1000.000
$122=1000.000
$130=200.000
$131=200.000
$132=200.000
ok
0.8と比べると、$30~$32が加わってます$32はレーザーモードで$32=0でオフ、$32=1でオンです。
Arduinoのピンの違い
Grbl 0.8はArduinoボードD12ピンを使って、スピンドルのON・OFF制御のみを行っていましたが、D12ピンはPWMに対応していないため、D11ピンに変更されました。同様にGrbl 0.8はD11ピンをZ軸用リミットスイッチ端子として使ってきましたが、D12ピンに変更されています。ですから今使っている古いCNCシールドV3.0の場合、スピンドルを正常に可変制御するために、スピンドルのドライバに入力する信号を「D12ピンとD11ピンを入れ替える」必要があります。
しかしここにきてCNC2417にもともと入っていたGrbl 0.8は、スピンドルはD11ピン、Z軸用リミットスイッチ端子がD12ピンに接続されていました。恐らくGrbl 0.8を独自に変更しのピンアサインを変えたものであったと考えられます。というわけで回路の変更は無しで大丈夫でした。
Grbl Controlは対応していない
Grbl ControlはGrbl 1.1に対応していないので、同様に使えるCandleを使っています。
以上でCNC2417がGrbl 1.1fで動くようになりました。